ピアニストからの手紙トップ 【楽曲解説&練習指導方法】ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-17「おしゃべり」

【楽曲解説&練習指導方法】ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-17「おしゃべり」

2021.06.15

ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-17「おしゃべり」


[ピアノ学習者に頻繁に用いられる有名曲の簡単な解説を定期配信中。毎週火・金に更新]


【概要】

ピアノの高度なテクニックの一つ、同音打鍵の練習です。指の関節の堅実さ、手首のしなやかさ、前腕筋の瞬発力が求められます。

 

【対象レベル】

・手首を使ったスタッカートに慣れている。

・5本の指の独立が成されており、第一関節を固定して打鍵することができる。

・7度〜オクターブの音程を掴むことができる手の大きさ。

 

【参考演奏動画】

演奏者:塩川正和(当ピアノ教室主任講師)

 

【練習・指導のポイント】

7〜14小節目:

快活な笑い声のように明瞭な音で。同音の打鍵の際は必ず指を入れ替えましょう。鍵盤を打ち直す際は前の指が完全に上がっていないと同じ音は鳴らないので、指を離すこともしっかり意識してください。指の筋肉だけに頼らず、手首のスナップをきかせて上から指を落とすようにすると比較的楽に同音打鍵はできます。

10小節目の跳躍進行1-5は2の指で跨いだ後で不安定になりやすいため、確実に正しい鍵盤を抑えるために指の配置を逐一確認しましょう。

 

15〜18小節目:

左手に同音の打鍵がきます。1の指は構造上あがりにくいため、打鍵後しっかりと指が上がっているか確認をしてください。右手は3度音程のレガートなので、左手につられて音を切ってしまわないように。

 

 

 

 


【執筆者】

塩川正和

パリ・エコールノルマル音楽院卒業。ブルーノ・リグット氏に指事。国内外でのコンクールに多数入賞。印象派〜近現代作品を主に得意とする。ダリ・インスティテュートにて主任ピアノ講師・ヴァイオリン講師を務める。
指導においては導入から上級・専門と幅広く、個々の性格を見極め、それに応じた指導のアプローチを大切にしている。国内の各種コンクールの審査も務めている。
YouTubeにて演奏動画を配信中(チャンネルページ



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