ピアニストからの手紙トップ 【楽曲解説&練習指導方法】ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-7 「清らかな流れ」
【楽曲解説&練習指導方法】ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-7 「清らかな流れ」
2021.05.04
ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-7
「清らかな流れ」
[ピアノ学習者に頻繁に用いられる有名曲の簡単な解説を定期配信中。毎週火・金に更新]
【概要】
動きが少ないながらも多声部の弾き分けが難しい曲です。単なる指の練習だと思わず、イメージをもっておおらかなレガートで演奏しましょう。
【対象レベル】
・複数の音色の使い分け、聴き分けができ、初歩的なポリフォニーの概念を理解できている。
・手首や腕の脱力を通じたレガートの奏法を行うことができる。
【練習・指導のポイント】
1〜4小節目:
親指に中音部のメロディーラインがあるので、これらをやや鍵盤に押し付けるようにして弾くと深く響きのよい音が出ます。あくまでPPなので、決してアクセントのような鋭い音にならないように注意しましょう。1の指以外はなるべく柔らかなタッチで弾くようにしなければ、親指のメロディーは消えてしまいます。
中音部のメロディーは手首の動作だけに頼るとレガート感が失われるため、肘からの脱力を利用して2小節間途切れない長いフレーズを維持する必要があるでしょう。
9〜12小節目:
主旋律は以前とほぼ同じ音域で左手に移行します。隠れた対旋律が右手高音部に現れるので、少し目立たせるようにすると演奏のクオリティがより向上するでしょう。こちらも長いフレーズで。なるべく粒立たないように、鍵盤にかかる重さを維持したままそれぞれの指にその重さを移す感覚でレガートを行います。この時書かれてはいませんが対旋律も長いフレーズで繋がっていると思って弾きましょう。