ピアニストからの手紙トップ ピアノに関するQ&A-ピアノにおけるケガ

ピアノに関するQ&A-ピアノにおけるケガ

2021.02.19

Q:最近練習していると手が痛くなる時が多いです。もし腱鞘炎になった時はどう治療すればいいでしょうか。

 

A:(講師:塩川)練習をある程度したら休みましょう。当たり前の話です。ピアノだけでなく、スポーツ、勉学、日常生活などあらゆる場面で高パフォーマンスを出したければ休息というものは重要になります。

私はこれまで腱鞘炎などのケガに見舞われたことはないので、治療に関してはあまり知識はありません。ただ、手のケガをする奏者の傾向はなんとなく周りを観察していると分かります。

もちろん間違った基礎で弾いている、手が小さいのに無理をしている、など物質的要因もあると思いますが、根本原因はやはり心理的要因です。

あまりにもピアノに熱中するあまり、気持ちが先行してしまって無理な弾き方をしてしまってる場合が大半です。あくまで個人的意見で医学的見解ではありませんが、ジストニアや腱鞘炎などは発症の引き金となっているのは心の問題ではないかと考えてます。そして一回患った人は大体何度でも患うため、ピアノへの向き合い方をもう少し緩やかなものに変えない限り再発は免れません。

 

 



PROFILE

ダリ・インスティテュート「ピアノ教室」
塩川 正和
ダリ・ピアノ教室講師
アドバンスコース特別講師

福岡第一高等学校音楽科卒業。在学中に福岡県高等学校音楽文化連盟コンクールにてグランプリ、ショパンコンクール in Asia 協奏曲C部門九州大会金賞、北九州芸術祭クラシックコンクール一般の部において最年少17歳で大賞及び県知事賞を受賞するなど、コンクールにて研鑽を積む。
また、ボルドーにて開かれたユーロ・ニッポンミュージックフェスティバルに招待演奏者として参加し、ソロ曲及びシュピーゲル弦楽四重奏団とシューマン作曲のピアノ五重奏曲を演奏し好評を博す。

フランスのパリ・エコールノルマル音楽院にフジ・サンケイスカラシップの奨学金を受け授業料全額免除で入学。
20歳にて同校の高等教育課程ディプロムを、翌年には高等演奏課程ディプロムを取得。
エクソンプロバンス・ピアノコンクールにて3位受賞、フラム国際コンクール及びフォーレ国際コンクールにてファイナリスト。

ラヴェル等のフランス印象派の作曲家作品を中心としたリサイタルやアルベニス作曲の組曲「イベリア」の全曲演奏を行うなどのほか、デュオや伴奏活動も積極的に行っている。
北九州芸術祭、長江杯国際コン クール等にて優秀ピアノ伴奏者賞を受賞。

現在は東京を中心に演奏活動を行い、ダリ・インスティテュート(ダリ・ピアノ教室)での指導のほか、日本各地で後進の指導にあたっている。
これまでにピアノを黄海千恵子、故宝木多加志、ブルーノ・リグット、イヴ・アンリ氏に、室内楽をクロード・ルローン氏に師事。

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