ピアニストからの手紙トップ 【楽曲解説&練習指導方法】ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-24「つばめ」

【楽曲解説&練習指導方法】ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-24「つばめ」

2021.07.20

ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-24「つばめ」


[ピアノ学習者に頻繁に用いられる有名曲の簡単な解説を定期配信中。毎週火・金に更新]


【概要】

素早い動きの手の交差のための練習曲です。左手の跳躍は非常に正確なコントロールを必要とします。

 

【対象レベル】

・打鍵の基礎的な訓練を積んでおり、一定の速度で指を動かすことに慣れている。

・打鍵のための筋力が発達している。

 

【参考演奏動画】

演奏者:塩川正和(当ピアノ教室主任講師)

 

【練習・指導のポイント】

全体を通して:

右手のパッセージは細やかな動きとなりますが、ポジション自体は大して移動しません。左手の大移動に気を取られて右手の音一つひとつがくっついてしまわないように耳で連符をしっかりと追いましょう。

 

指示があるところ以外は、なるべく速度に緩急をつけることは失速感を与えてしまうため避けましょう。

楽節間(8と9小節目の間)のみ、テーマに返ることを意識するために多少のアゴーギグをつけると自然な音楽の流れとなります。

 

左手の跳躍は、空中を移動しているエネルギーをそのまま用いて打鍵すると良いでしょう。つまりは慣性を利用すれば打鍵に際してその瞬間の筋力は最小限に抑えられることとなり、筋力を節約できるということとなります。ここはただのスタッカートなため、無理に力を用いれば逆に音量が大きくなりすぎてしまい、素早い印象がかけてしまいがちです。いかに筋肉を使わず楽に速く弾けるか、脱力を意識しながら練習しましょう。

 

 

 


【執筆者】

塩川正和

パリ・エコールノルマル音楽院卒業。ブルーノ・リグット氏に指事。国内外でのコンクールに多数入賞。印象派〜近現代作品を主に得意とする。ダリ・インスティテュートにて主任ピアノ講師・ヴァイオリン講師を務める。
指導においては導入から上級・専門と幅広く、個々の性格を見極め、それに応じた指導のアプローチを大切にしている。国内の各種コンクールの審査も務めている。
YouTubeにて演奏動画を配信中(チャンネルページ



PROFILE

ダリ・インスティテュート「ピアノ教室」
塩川 正和
ダリ・ピアノ教室講師
アドバンスコース特別講師

福岡第一高等学校音楽科卒業。在学中に福岡県高等学校音楽文化連盟コンクールにてグランプリ、ショパンコンクール in Asia 協奏曲C部門九州大会金賞、北九州芸術祭クラシックコンクール一般の部において最年少17歳で大賞及び県知事賞を受賞するなど、コンクールにて研鑽を積む。
また、ボルドーにて開かれたユーロ・ニッポンミュージックフェスティバルに招待演奏者として参加し、ソロ曲及びシュピーゲル弦楽四重奏団とシューマン作曲のピアノ五重奏曲を演奏し好評を博す。

フランスのパリ・エコールノルマル音楽院にフジ・サンケイスカラシップの奨学金を受け授業料全額免除で入学。
20歳にて同校の高等教育課程ディプロムを、翌年には高等演奏課程ディプロムを取得。
エクソンプロバンス・ピアノコンクールにて3位受賞、フラム国際コンクール及びフォーレ国際コンクールにてファイナリスト。

ラヴェル等のフランス印象派の作曲家作品を中心としたリサイタルやアルベニス作曲の組曲「イベリア」の全曲演奏を行うなどのほか、デュオや伴奏活動も積極的に行っている。
北九州芸術祭、長江杯国際コン クール等にて優秀ピアノ伴奏者賞を受賞。

現在は東京を中心に演奏活動を行い、ダリ・インスティテュート(ダリ・ピアノ教室)での指導のほか、日本各地で後進の指導にあたっている。
これまでにピアノを黄海千恵子、故宝木多加志、ブルーノ・リグット、イヴ・アンリ氏に、室内楽をクロード・ルローン氏に師事。

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