ピアノを習うメリットは何でしょう?
とてもよく聞かれる質問です。すでに色々な研究や論文が出ているテーマですが、今回はピアノ講師としてピアノを教えている私が感じた、ピアノを習うメリットをお伝えしていきます。
まず一つ目は、人前に出る自信がつくことです。
ピアノ教室に通っていると、発表会や人前で弾くイベントが年に何度かあります。学校や幼稚園では人前で一人で、誰の助けも借りられないという状況で、何かを発表することはそれほど多くないと思います。 ですがピアノの本番はたった一人で大きな舞台、大きなピアノに一人で向かい、最後まで一人で弾かなくてはなりません。(連弾の場合はまた違いますが) 中には大きなプレッシャーを感じて、極度の緊張からカチコチになりながら舞台に向かう生徒さんもいらっしゃいますが、終わった後は皆達成感に満ちたキラキラした笑顔で帰ってきます。
たとえ少しミスをしてしまい悔しい思いをしてしまっても、人前で弾くためにたくさん練習し、弾き切ったこと自体が素晴らしいのです。ご家族や先生からたくさん褒めてもらって下さいね。 二つ目は、想像したものを表現する力がつくことです。 レッスンを受けていてこんなことを言われることはありませんか? 「そこはもっと水面に反射する光のようにキラキラした音で弾きましょう」 非常にあいまいで抽象的な表現ですが、私も好んでよく使う表現です。
その抽象的な音のイメージをピアノで表現することは容易ではありません。ですが具体的で技術的な伝え方ではできなかったような弾き方が、このような指導の仕方でできるようになることがあります。
また「そこはフルートのように」などと他の楽器の音を想像してという指導をする場合も多いです。実際にピアノ以外の音が出るわけではないのですが、想像力によって随分豊かな表現ができるようになります。 想像力を膨らませ、それを実際に表現する力はピアノ以外でも非常に役に立ちます。
ここまで二つのメリットをお話したのですが、私自身の感じる一番のメリットは、ただただ楽しいことだと思っています。私は25年もピアノをやっているのですが、まったく飽きることはありませんし、一生楽しむことができるものだと思っています。 せっかく習うピアノ、存分に楽しみましょうね。
ダリ・ピアノ教室講師 草間 友来(国立音楽大学卒)