ピアニストからの手紙トップ ピアノに関するQ&A-リズムや音価(音の長さ)について
ピアノに関するQ&A-リズムや音価(音の長さ)について
2021.01.08
Q:譜読みが苦手です。音符はパッとわかるのですが、何となくぐちゃぐちゃで何を弾いてるのか自分でもよくわからなくなります。
A:リズムと音価をそっちのけで弾いてませんか?音楽は音をならせばそれでいいというものではなく、常に土台にリズムというある種の「波」が存在します。その波にのれるように振り分けてあるものが音価、つまり音の長短です。
四分音符や八分音符など、基礎的な音価は当然分かっているでしょうが、それらがあるリズム(4分の4)内に存在する時、その配置によって多少なりと拍感は変わってきます。これを強拍や弱拍、裏拍などといいます。
同じ四分音符でも裏拍にあればシンコペーションの形をとったり、4分の3での四分音符が3つ連続している時は一番初めは重くなるなど、直観的に認識しなければならない、いわゆる「リズム感」というものが非常に重要になってきます。リズム感を鍛えれば、かなり譜読みはスムーズとなるでしょう。
また、譜読みがうまくいかないほとんどの場合において、比較的長めの音符(二分音符や全音符)の保持を疎かにしていることがよく見受けられます。面倒くさいから譜読みの時は長い音は省略してもよい、などと決して思わない方が良いでしょう。リズムは常に一定間隔の「波」です。すこしでも音が足りないと、その等間隔の波の辻褄が合わなくなり、結局はドミノ倒しのように崩壊していきます。