ピアニストからの手紙トップ ピアノに関するQ&A-フレージングについて

ピアノに関するQ&A-フレージングについて

2020.12.21

Q:メロディーを綺麗に歌わせたいのですが、どのようなコツがありますか?

 

A:(講師:塩川)レガートを行う際は非常に多くの事柄に注意する必要があります。

まず自然な手のフォームで弾けているか、ということを確認すべきかもしれません。子ども達で特に多いのが、指の第一関節が反り返ってしまっていること。この状態ではうまく鍵盤にかかる力を調節することができません。指の形については、なるべく事細かに注意するとよいでしょう。

その次に確認すべきことは鍵盤に対するタッチの質について。一音一音はっきり鳴らそうとしてしまっては、音の粒が際立ちすぎて打楽器的な響きになりすぎてしまいます。ピアノは減衰楽器と言われ、一度音を出すと音は消えていきます。そこをうまく考慮してなるべく自然な弧を描くようなフレーズで弾かなければなりません。

また、音型にも注目しましょう。クラシックの基礎として、音が上がっていっている時はクレッシェンドを、音が下がっていっている時はデクレッシェンドを、というダイナミクスを楽譜に書かれていなくともなるべく付けるようにする事も、メロディーを美しくする上で重要となります。

 

 

 



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