ピアニストからの手紙トップ ピアノに関するQ&A-練習の際の疲労について

ピアノに関するQ&A-練習の際の疲労について

2020.10.12

Q:練習の際、すぐに腕がつかれてしまいます。そんなに疲れるような曲を弾いているつもりはないのですが。

 

A:(講師:塩川)弾き方の問題に焦点を当てるとしたら、手首を余分に振っている、打鍵の際押さえつけようとして腕の筋肉を必要以上に使っている、というような原因があげられます。

力任せになんとかしようとしても、人の筋力には限界があります。ピアノは一瞬の間にならす音がとても多いので、そんな中一つ一つに力を入れてたらとても身がもちません。

自身の体の持つ潜在的な質量を最大限利用することにより、極力エネルギーを温存することができます。音量が大きくなるほど、基本的には鍵盤に自身の体重を乗せるような感覚で弾くと、比較的楽にフォルテを出せるようになります。

 

また、もう一つは楽曲の解釈に問題があるということが多くあります。

例えばF(フォルテ)と書いてある後にクレッシェンド(だんだん大きく)とあった場合、そのままどんどん大きくすると必ず限界が訪れます。その際は一旦やや小さくしてから大きくするなどのコツが必要です。

また、右手のメロディーより左手の伴奏が大きい、というようなことも疲れる原因の一つです。耳ではメロディーを聴くため、目立たせようとして左より大きな音量で弾こうとすることにより無意識的に右手に力が入ります。メロディーを目立たせるためには他の要素、つまり伴奏部分を意識的に小さくすることを心掛けましょう。

PROFILE

ダリ・インスティテュート「ピアノ教室」
塩川 正和
ダリ・ピアノ教室講師
アドバンスコース特別講師

福岡第一高等学校音楽科卒業。在学中に福岡県高等学校音楽文化連盟コンクールにてグランプリ、ショパンコンクール in Asia 協奏曲C部門九州大会金賞、北九州芸術祭クラシックコンクール一般の部において最年少17歳で大賞及び県知事賞を受賞するなど、コンクールにて研鑽を積む。
また、ボルドーにて開かれたユーロ・ニッポンミュージックフェスティバルに招待演奏者として参加し、ソロ曲及びシュピーゲル弦楽四重奏団とシューマン作曲のピアノ五重奏曲を演奏し好評を博す。

フランスのパリ・エコールノルマル音楽院にフジ・サンケイスカラシップの奨学金を受け授業料全額免除で入学。
20歳にて同校の高等教育課程ディプロムを、翌年には高等演奏課程ディプロムを取得。
エクソンプロバンス・ピアノコンクールにて3位受賞、フラム国際コンクール及びフォーレ国際コンクールにてファイナリスト。

ラヴェル等のフランス印象派の作曲家作品を中心としたリサイタルやアルベニス作曲の組曲「イベリア」の全曲演奏を行うなどのほか、デュオや伴奏活動も積極的に行っている。
北九州芸術祭、長江杯国際コン クール等にて優秀ピアノ伴奏者賞を受賞。

現在は東京を中心に演奏活動を行い、ダリ・インスティテュート(ダリ・ピアノ教室)での指導のほか、日本各地で後進の指導にあたっている。
これまでにピアノを黄海千恵子、故宝木多加志、ブルーノ・リグット、イヴ・アンリ氏に、室内楽をクロード・ルローン氏に師事。

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