ピアニストからの手紙トップ ピアノに関するQ&A-楽典の勉強について

ピアノに関するQ&A-楽典の勉強について

2021.03.01

Q:小さい頃から楽典の勉強をさせることに意味はありますか。

 

A:(講師:塩川)子どもたちの発達段階と理解力の限界にもよりますが、論理的な話は意外にも真剣に聞いてくれる子が多いです。「なんで?なんで?」とひたすら子どもから理由を聞かれて困っている大人が多いことからも推測できることですが。

まずは譜読みが簡単になる楽典の知識から与えていきましょう。たとえば「オクターブ」という音程の概念があれば、わざわざ五線譜を数えなくても、今弾いてる音と同じ名前の高い(低い)音、ということで楽に次の音を探せることになります。

また、半音と全音、という概念は4、5歳でも認識できるのでなるべく早い段階で教えましょう。シャープやフラットは絶対黒鍵を弾くもの、と認識してしまっている子が多いように感じます。

難しい単語を覚える、というわけでなく、こういう法則を知っておくと楽に弾ける、というアプローチから、演奏の補助として教えてあげると興味をもってしっかりと理解してくれるでしょう。

 

 

 



PROFILE

ダリ・インスティテュート「ピアノ教室」
塩川 正和
ダリ・ピアノ教室講師
アドバンスコース特別講師

福岡第一高等学校音楽科卒業。在学中に福岡県高等学校音楽文化連盟コンクールにてグランプリ、ショパンコンクール in Asia 協奏曲C部門九州大会金賞、北九州芸術祭クラシックコンクール一般の部において最年少17歳で大賞及び県知事賞を受賞するなど、コンクールにて研鑽を積む。
また、ボルドーにて開かれたユーロ・ニッポンミュージックフェスティバルに招待演奏者として参加し、ソロ曲及びシュピーゲル弦楽四重奏団とシューマン作曲のピアノ五重奏曲を演奏し好評を博す。

フランスのパリ・エコールノルマル音楽院にフジ・サンケイスカラシップの奨学金を受け授業料全額免除で入学。
20歳にて同校の高等教育課程ディプロムを、翌年には高等演奏課程ディプロムを取得。
エクソンプロバンス・ピアノコンクールにて3位受賞、フラム国際コンクール及びフォーレ国際コンクールにてファイナリスト。

ラヴェル等のフランス印象派の作曲家作品を中心としたリサイタルやアルベニス作曲の組曲「イベリア」の全曲演奏を行うなどのほか、デュオや伴奏活動も積極的に行っている。
北九州芸術祭、長江杯国際コン クール等にて優秀ピアノ伴奏者賞を受賞。

現在は東京を中心に演奏活動を行い、ダリ・インスティテュート(ダリ・ピアノ教室)での指導のほか、日本各地で後進の指導にあたっている。
これまでにピアノを黄海千恵子、故宝木多加志、ブルーノ・リグット、イヴ・アンリ氏に、室内楽をクロード・ルローン氏に師事。

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