ピアニストからの手紙トップ ピアノに関するQ&A-手首の使い方2

ピアノに関するQ&A-手首の使い方2

2021.02.18

Q:ピアノを習っている子どもの手首が弾いている途中どうしても動いてしまいます。改善できるでしょうか。

 

A:(講師:塩川)手首を使って弾くことは、指の筋肉を使わず楽に大きな音が出せるので、筋肉が十分に発達していない未就学児では特に無意識的にやってしまいます。一応注意するくらいはした方がいいですが、あまり神経質に言い過ぎてもよくないので、ある程度は大目にみましょう。

小学生以上である程度身体が発達してきたら、手首を用いての打鍵は必ずとめることをお勧めします。(手首をつかった奏法ももちろんありますが、ここでは基礎に絞っています)

実践法としては、指のトレーニングを主に行うための教本(ハノンなど)をひとつずつ丁寧に行いましょう。その際ゆっくりのスピードで弾くとついつい手首が動いてしまうので、一定以上のスピードで行ってください。

幼児の段階であまりにひどい手首の動き方をする時は、本人が弾いている隣で手首を軽く握って支えてあげるだけでも効果はあります。

 

 

 



PROFILE

ダリ・インスティテュート「ピアノ教室」
塩川 正和
ダリ・ピアノ教室講師
アドバンスコース特別講師

福岡第一高等学校音楽科卒業。在学中に福岡県高等学校音楽文化連盟コンクールにてグランプリ、ショパンコンクール in Asia 協奏曲C部門九州大会金賞、北九州芸術祭クラシックコンクール一般の部において最年少17歳で大賞及び県知事賞を受賞するなど、コンクールにて研鑽を積む。
また、ボルドーにて開かれたユーロ・ニッポンミュージックフェスティバルに招待演奏者として参加し、ソロ曲及びシュピーゲル弦楽四重奏団とシューマン作曲のピアノ五重奏曲を演奏し好評を博す。

フランスのパリ・エコールノルマル音楽院にフジ・サンケイスカラシップの奨学金を受け授業料全額免除で入学。
20歳にて同校の高等教育課程ディプロムを、翌年には高等演奏課程ディプロムを取得。
エクソンプロバンス・ピアノコンクールにて3位受賞、フラム国際コンクール及びフォーレ国際コンクールにてファイナリスト。

ラヴェル等のフランス印象派の作曲家作品を中心としたリサイタルやアルベニス作曲の組曲「イベリア」の全曲演奏を行うなどのほか、デュオや伴奏活動も積極的に行っている。
北九州芸術祭、長江杯国際コン クール等にて優秀ピアノ伴奏者賞を受賞。

現在は東京を中心に演奏活動を行い、ダリ・インスティテュート(ダリ・ピアノ教室)での指導のほか、日本各地で後進の指導にあたっている。
これまでにピアノを黄海千恵子、故宝木多加志、ブルーノ・リグット、イヴ・アンリ氏に、室内楽をクロード・ルローン氏に師事。

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